技術士者倫理に関する事例  

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 技術者倫理は、技術士法改正に伴い、より一層重要性が増しています。特に総合技術監理部門や第二次試験(口頭試験等)で、参考になると思います。なお、本事例は日本技術士会発行「科学技術に係るモラルに関する調査報告書」をまとめたものです。

 

雪印乳業食中毒事故

 

 2000年6月末に発生した雪印乳業事故は、発症者が13,000人を越し、事故発生から、原因がはっきりし、工場の操業再開までに半年を要した。
 この事故を例に、食品衛生法という規制法令上の管理資格者の役割と技術士に期待されている役割の重要性が認識された。

 

東海村JCO事故

 

 1999年9月30日に起きた臨界事故は、わが国で原子力の平和利用の過程で被曝による最初の死者を出した。
 この事故では、親会社が子会社の事故に対する損害賠償を負担するという、株式会社の組織原理をめぐる問題がみられた。
 この事故をきっかけに、技術者は専門的能力をもち自律的な判断能力のある個人としての存在が認識されるようになった。

 

阪神大震災、ナホトカ号重油流出事故、鳥取県西部地震など

 

 大災害時には、ボランティアの活動が大きな力となっている。その活動には、情報を伝達し組織を構成する原理が潜在的に作用しているとみられる。
 一方技術者の倫理は、技術者個人の問題であると同時に、技術者団体の問題でもある。技術者倫理の確立をはかるには、組織原理の理解が有用と思われる。

 

カネミ油症事件

 

 1967(昭和43)年、製造業者の過失によって食用油にPCBが混入して起きた事故。
 この事故では、企業活動の科学技術にかかわる人々の責任を、多面的に観察できる。人間は誤りを繰り返すが、起きてしまった事故の経験は、人類の貴重な資産である。次世代に正しく語り継ぐ必要が認識された。

 

東芝ココム違反事件

 

 1987(昭和62)年、東芝機械のココム(対共産圏輸出統制委員会)規則違反が摘発され、社長は辞任、幹部従業員2人が逮捕された。この事件への対応として、コンプライアンス・プログラムを作成したが、93年、再び事件が起きた。
 この事件では企業の健全な生育に寄与するはずの株式会社制度を、責任のがれの隠れミノに利用しようとするもので、その意味でこの事件は企業のモラルと関係があり、モラルに反することが、結局、企業を利することにはならないことを示している。

 

 

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