技術士X氏の合格アドバイス A

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 技術士試験において記述問題は十分準備がすることができます。
 しかし適切な対応をしないと合格へはなかなか到達することができません。そこで効率的な勉強法についてお互いが情報交換し合格するよう頑張りたいものです。
 有益な情報が満載のこのページを、参考にしていただければと思います。

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1.必須科目、専門知識論文の説明問題

@過去の問題集と自分の経験分野から、必須科目は何を選ぶかを早く決める.

A選んだ科目について、過去問題の傾向からいくつかキーワードを選ぶ.

B選んだキーワードについて、技術情報ソースから説明用のメモを作成する.

C説明問題の解答案を作成

2.私の場合

@過去問題集と自分の経験から、必須科目として、『流体機械』『原動機』『化学機
械』『産業機械』を選定.

Aキーワード選定:カルマン渦、熱交換器、コジェネレーション、等々20項目程度
を選定.

B技術情報ソースの整理


イ.教科書から各キーワードの定義、用途を調べる.(なお、教科書の最新版は、公共の図書館に行くとおいてあります.)

ロ.学会誌機械学会誌、化工学会誌、など)から、それぞれのキーワードについて、現在技術上の問題が発生していないかを確認.問題が発生していれば、その内容を熟読、理解し、メモを作る

ハ.学会専門部門の技術レター類も併せて読む.結構、いろいろな最新情報や問題解決方法が記されてあって、たいへん有用です.

ニ.技術専門誌(機械設計、配管技術、冷凍、など)から、キーワードに関わる具体的事例がないか調べる.

ホ.技術情報誌(日経メカニカル、トリガーなど)を読んで、説明方法、文章の書き方を調べる.

C自分の経験をリンクできるような文章を作る.

 こうやって、調べたキーワードがそのまま、試験にでることはありませんが、調べて、メモを作っていくうちに、関連知識の整理ができてきます.むしろ、それによって、頭の中の整理・整頓をするのが重要と思います.

3.説明問題の書き方例

@必須科目:流体機械 問題 歯車ポンプ(平成10年度問題)

A出   題:問題を解説し、所見を述べよ.

B回答の書き方(一例)


(@)まず定義を述べる.

 歯車ポンプとは、Hydraulic Instituteの定義によるpositive displacement pumpの一種であり、化学プラントでは、主として、高粘度流体の輸送に外接式と内転式の2種類が多く使用されている.
 外接式は、2枚の同一形状の歯車が外接した状態で回転し、歯車間のすきまに入った流体を圧送する.
 内転式は、大きさの違う2種類の歯車が、内接した状態で回転し、流体を圧送する.

(A)設計上の留意点を記す.

  化学プラントの高粘度流体の移送システムに利用する場合、下記の項目に留意すべきである.

@吸込み側の配管径に余裕をもたせる.
 配管径が小さい場合、ポンプの吐出量に対し、圧力損失が大きくなり必要量が流れなくなり、配管中に真空が発生し、ポンプ本体を中心に振動と騒音が発生し、特に、ポンプの軸封部、ベアリング部が損傷する.

A運用方法を考えて選定する.
 多品種少量生産プラントの場合、品種切替の際に残液回収、洗浄が必要なので、外接式の方を選定すべきである.

B流体の特性を確認したうえで設計をすすめる.
 特に、非Newton流体の場合、計算だけに頼れないことが多いので、実際に移送試験を実施して、圧力損失等のデータを採取し、設計する.

(B)自分の経験を記す.

  シリコンオイルの移送システムを内転式歯車ポンプで設計したが、冬場の運転において、外気温度の低下による粘度上昇のため、上記@の現  象が発生し、軸封部が損傷した.この対策として、配管部に蒸気トレースを施した.これは、設計上の注意事項として、社内設計手順書に登録し、知識の共有化をはかった.


とにかく、自分の得意分野に持ちこんで、経験と知識をわかりやすく書くことが必要と思いますが如何でしょうか.

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 先回は、私が思った方式で説明文の一例を示しましたが、もうひとつ重要なことを忘れていました.
 具体例は、次回書きますが、自分の得意分野が出題されたときに、思わず衒学趣味に陥ってしまい、余計なことを書いてしまうことです.
 とにかく、試験の時間は限られていますので、問題の題意とポイントをついた文章を書く癖をつけることが必要です.

必須科目と専門科目の出題傾向

@機械工学において発生する物理現象

 たとえば、キャビテーション、カルマン渦、サージング、のように機械設備、化学プラントを設計、運転する上で発生するケースが多く、理論解析は進んでいるものの、実用設計上工夫が必要なものを解説、知見を問う.

A機械工学の世界で近年目覚しく進歩、普及が進んでいる技術および社会問題になっている技術

 たとえば、GPS、ガスヒートポンプ、マイクロマシン、MOX燃料、RDF発電など.私が、受験した年には丁度、『環境ホルモン』が話題となっていましたので、準備をしていましたら、ズバリ出題されました.
 なお、この種の説明は、先回書きました技術情報誌が一番わかりやすくまとめてくれていますので、参考にされたら良いでしょう.
 また、同系統の試験問題を調べることも重要です.すなわち、化学機械と化学部門、暖冷房および冷凍機械と衛生工学などの出題傾向が類似しており、過去問題などを調査するとたいへん参考になります.

 


 機械工学の分野はたいへん広いので、一口にこれが出そうだとは言えませんが、暖冷房および冷凍機械では、たとえば、『遠隔監視システム』『NAS電池』『BACnet方式』『炭酸ガス冷媒ヒートポンプ』あたりは、ここ2〜3年技術専門誌で取り上げらることが多いので、調べておいても損はないでしょう.

 

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 いよいよ、6月も後半に入りました.自己実績論文は、第1回目の添削を受けて、中には全面的に書きなおしをしている人もいるでしょうが、折角の自分の経験ですから、正しく評価されるためにはどうしても必要なことですので、がんばってください.

 さて、専門知識論文と必須科目の書き方の悪い例を示します.これは、過年度出題でしたので、自分で回答を作成して、後で読み返して赤面したものです.

問題:ブラインについて知るところを述べよ(平成9年度出題)

 ブラインは、元来、かん水(濃度の濃い塩水)のことをいうが、冷凍・空調分野では冷却材、不凍液のことを総称している.
 ブラインには、無機系と有機系があり、無機系では塩化カルシウムの水溶液が多く使われてきたが、配管材や機器材料に腐食が発生しやすいので、近年、有機系のものが使われるようになっている.
 有機系ブラインは、エチレングリコールやプロピレングリコールを主剤としたものが使われている.

この回答の悪いところは、

1.文章のはじまりが、技術者でなく、営業マンのいい方になっていることです.そのために、説明の展開に行き詰まっており、専門性を持った技術者の表現になっていません.
2.説明の文章が散漫になっており、知見になっていません.

 おそらく、技術知見に重きをおくとつぎのように書くのが普通でしょう.

1.(定義)冷凍、冷却プロセスで使う冷却材、不凍液をブラインという.

2.分類)ブラインの種類を下表に示す.

名称

無機系ブライン

    有機系ブライン

主剤

塩化カルシウム

エチレングリコール

プロピレングリコール

用途

冷凍プロセス

空調、冷凍プロセス

空調、冷凍プロセス

3.(特徴)
無機系ブライン:
(1)腐食性があるので、配管材や機器構造部材の選定に留意べきである.
(2)食品や薬品の製造ラインの冷却プロセスに使用する.

有機系ブライン:
(1)腐食性が低いので、配管材や機器構造部材にCS製が使用できる.
(2)プロピレングリコールは、食品プロセスにも使用可能である.

4.(設計上の留意点)
 有機系ブラインを使用するシステムを設計する場合下記事項に留意すべきである.

(1)系内の圧力損失計算をただしくおこなう.
 水にくらべ、粘度が4.5倍、比重量が1.1倍も大きいので、配管圧力損失が水よりも約5%大きくなる.
(2)液漏れ対策をおこなう.
 ブラインは、下水に流せないので、ポンプの軸封部やフランジ面からの漏洩がないように設計、施工に注意する.
 特に、ポンプ軸封はメカニカルシールを使用すべきである.
(3)材料選定
 氷蓄熱システムでは、配管、機器ともCS製で良いが、ポンプやバルブ類は低温脆性を考慮し、ダクタイル鋳鉄を使用すべきである.

以上、私の経験から書いてみました.

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1.業績論文:


(1)基本姿勢:自分がやってきた実務、成果、将来を自信をもって表現するという意識を持つ。

(2)まとめの方針:

@業績内容の最終整理をおこなう。特に、用語、計算式については、定義を忘れないこと。

A業績内容は、必ず技術実務上の成果(効率向上、コスト削減、省エネルギー)を表現すること。

B業績内容の自己評価をおこなう場合には、客観性を持って、淡々とした表現が良いでしょう。

 とくに、まじめな人の場合、自己批判、自己卑下になりやすいので注意しましょう。
 とにかく、技術は常に進歩改良するものですから、絶対的な解などありません。受験される皆さんは、与えられた条件下で、どんな思い入れを持っ て確実に仕事をこなし、成果をあげたかを正しく説明することが重要と思います。

C暗記も大事ですが、ポイントを押さえた説明ができるようにいくつかのパターンを作ってみる。

2.知識論文


(1)出題傾向は、専門雑誌、専門技術情報誌、学会誌をもう一度確認する。
  特に、環境、ナノテクノロジー、エネルギー関係の近年実用化が著しいもの(例:燃料電池、冷水冷却パソコン)などは要注意。
  ただし、説明は技術者の視点でおこなうことを忘れずに。わかりやすさも大事ですけれど、営業的説明表現に陥らないようにしましょう。

(2)昔からある技術上の問題点(例:サージング現象、カルマン渦、キャビテーション)は、現象の要因・原因と対策をもう一度整理しましょう。


3.体調管理


できれば、クーラを止めて最終の勉強をしたらいかがでしょう。暑い時期に、外にも出ず、クーラの効いた部屋で勉強していると,肝心なときに体調をくずすこともあります。
なお、私が受験した日は雨模様で比較的涼しかったのですが、クーラが効きすぎて、寒かった覚えがあります。


以上、私のメモから書き出してみました。
最後のスパートです。がんばってください。

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