技術士第二次試験 総合技術監理部門 平成13年度過去問題

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択一式

記述式

 


 

U−1.択一式

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1.次の説明文の中で最も妥当なものを答えよ。

@「リスク(risk)」と「危険(danger)」は通常は同じ意味である。
A「リスク」の算定においてリスク値が同じならリスクの取り扱いは全く同じであるべきである。
B「リスク」は「危険の大きさと発生確率」の要素を持った概念である。
C「ハイリスク、ハイリターン」と言うようにリスクには好ましい結果の側面がある。
D「リスク」を取ったら必ず悪い影響や結果がでる。


2.リスクマネジメントで使用される「ハザード」の概念に最も相応しいものを答えよ。


 @危険性
 A潜在的危険要因
 B被害の大きさ
 C発生確率の大きなリスク
 D発生確率の小さなリスク


3.次に示す安全理論の中で、ある小さな故障が大きな事故に進展する確率を計算するために最も相応しい手法を答えよ。

 @イベントツリー手法
 Aフォールトツリー手法
 BHAZOP手法
 CFMEA手法
 Dオペラビリティ手法


4.環境基本法において、事業活動を行うに当たっての事業者の責務で誤っているものを答えよ。

@公害の防止及び自然環境の保全のための必要な措置を行うこと。
A廃棄物の適正な処理を行うこと。
B環境影響評価は必ず第三者に行わせること。
C環境への負荷の低減を行うこと。
D環境の保全に自ら努力すること及び国又は地方公共団体が実施する施策へ協力すること。


5.社会環境管理に関する次の文章は、@〜Dのどの用語の説明かを答えよ。

「今日、多くの企業で、環境に対する企業の社会的責任を履行する試みが行われている。これは、環境に関する経営方針=環境方針を体系的に実行していくためのものであり、環境管理を実施するための構成(仕事の仕組み)を意味する。目的は、企業行動における環境方針を正確に効率よく実現することにある。」

@レスポンシブル・ケア
A環境アカウンタビリティ
B非財務アカウンタビリティ
C環境管理システム
D環境会計


6.環境の社会経済評価手法の一つである仮想評価法(CVM)を説明しているのは@〜Dのうちどれか答えよ。

@ある環境サービスへの支払意志額(WTP)を、その環境サービスまでのアクセス費用で代替して測定しようとする方法である。

A意思決定者(の集団)がある選択肢を選ぶ場合、それぞれの評価項目がどの程度それに影響を与えているかを知る分析手法の一つである。環境の属性に関する評価ウェイトの導出を目的とする。

B擬制市場の下で実験的に個人の支払意志額(WTP)や受け入れ意志額(WTA)を測定する方法である。環境全体あるいはその一属性の評価価値を計算する手法。

Cキャピタリゼイション仮説に基づき、環境条件の違いがどのように地価あるいは住宅価格の違いに反映されているかを観察し、それをもとに環境の価値を不動産の価値によって測定する方法である。

D環境の保全あるいは改善の便益を、保全あるいは改善に要する実際の対策費用で計測する方法である。


7.情報管理に関連して「アカウンタビリティ」という言葉がしばしば聞かれるが、その意味に最も近いと思われる日本語は下記のうちのいずれか答えよ。

 @会計処理
 A決算報告
 B計数可能性
 C情報公開
 D説明責任


8.次の各々2つの用語の違いを説明したものとして、最も適切でないものを答えよ。

@「LAN」と「WAN」
 主として電気通信事業者の電話回線を利用し狭い範囲に作ったネットワークがLAN、全国的に張り巡らした自社回線網がWANである。

A「インターネット」と「イントラネット」
 いわゆるインターネットの仕組み(TCP/IPプロトコルなど)を使用し一般者を対象とした世界規模のネットワークが(固有名詞としての)インターネットといい、インターネットの仕組みを用いた社内限定のネットワークをイントラネットという。

B「クライアント」と「サーバ」
 クライアントサーバモデルにおいて、ユーザが作業するための端末をクライアント、サービスを提供する側の装置をサーバという。

C「オペレーティングシステム(OS)」と「アプリケーション(AP)」
 コンピュータの基本的な制御プログラムがOSで、利用者が要求したデータ処理そのものを行う適用業務プログラムがAPである。

D「データベース」と「ファイル」
 コンピュータで扱うことができるように格納又は処理された名前をもつデータの集合をファイルといい、コンピュータでの情報検索を容易にし多目的に利用可能とする統合化されたデータの集まりをデータベースという。


9.次のア〜オの記述の中で正しい記述はいくつあるか、その数を答えよ。

ア.知的財産は、著作権法、特許法、実用新案法、商標法の4つによって守られている。イ.フリーウェアの複製は自由である。
ウ.インターネットから簡単にダウンロードできるシェアウェアは、その利用にはなにがしかの対価を要求されることが普通である。
エ.会社のプロジェクトの参考にするため友人のもっている本の一部をコピーすることは、著作権の私的利用に当たり、著作権法で認められている。
オ.インターネットで知り得た個人情報をデータベースとしてまとめ、それをホームページで公開することは、プライバシーの問題が起きる可能性がある。

 @ 0個
 A 1個
 B 2個
 C 3個
 D 4個


10.外注ソフトウェアの品質確保を行うために最も相応しい事項を答えよ

@ISO9000シリーズの審査登録を受けている外注業者を選ぶ。
A実績のある業者を選ぶ。
B受入れ検査を厳重に行う。
C外注技術者の自社への派遣を要請し、自社の技術者と同じ場所で作業を行う。
D製品の仕様、要求事項を明確に定める。


11.あるプロジェクトを遂行中、顧客の設計変更要求があったため、当初予算を大幅に超過するであろうという予測が出た。責任者である貴方の取るべき行動として、次の中から最も妥当なものを答えよ。

 @プロジェクトを一旦中断し、熟慮する。
 A顧客に電話連絡し、苦境を訴えておく。
 B軌道修正できる可能性を探り、顧客と協議する。
 Cプロジェクト関係者を集めて、今後の節約を指示する。
 D業者への支払いを止め、強力な価格交渉を開始する。


12.工程管理(施工管理、工事管理)は、生産計画にしたがった生産を実現することによって、納期を遵守しようとする活動であるが、その場合、品質やコストの確保とトレードオフになることが多い。次の活動の中で、一般に工程管理のための作業とはされないものを答えよ。

 @生産期間短縮
 A設備・人員の稼働率向上
 B動線解析による設備配置計画
 C仕掛量適正化と低減
 D生産活動の安定化


13.労働関係法の内容として誤っているものを答えよ。

@労働者の保護や労使関係について定めた労働関係法は、憲法27条の労働権に基づくものと、28条の団結権に基づくものとに分けられる。

A近年、業務形態の多様化により、働きやすい労働時間制度として、フレックス・タイム制度、変形労働時間制度、みなし労働時間と裁量労働時間制度などがつくられている。

B労働基準法では、人たるにふさわしい生活の維持、労使対等原則、平等(均等)待遇、男女同一賃金など、労働者を保護するための様々な規定が設けられている。

C労働基準法36条では、会社が週40時間をこえて労働させる場合には、労使が協定を締結し、都道府県知事に届けることが義務づけられている。

D従業員は、団結して企業側と交渉できることが法的に保障されているが、交渉事項については法的に規定されていないので、賃金、労働時間、休暇のほか、団体交渉の手続き、紛争の調整手続き等の交渉事項について労使が対立することがある。


14.人的資源管理に関する以下の記述のうち、正しいものを答えよ。

@人事考課において、職場に在席し労働した時間に応じて賃金を払う制度を、それを分析した人の名前をとってテーラーリズムと呼ぶことがある。

A職場における近代的な教育訓練の主な方法には、オンザジョブ(On−The−Job)訓練、オフザジョブ(Off−The−Job)訓練、アプレンティス(Apprentice)の3種類がある。

B日本における主な労働組合の特徴の第一は、クローズドショップ制をとっており、正社員となっても自由意志によって組合への参加を選択することができる。

C企業の組織形態では、大きく分けて、職能別組織、事業部制組織、マトリックス組織がある。このうち、日本で分社化に結びついた組織形態は、マトリックス組織である。

D人間の作業効率を上げるためには、人間の感情や集団の雰囲気、集団規範よりも、作業者の物理的、生理的、経済的な条件によるところが大きいことをしめしたのが、ホーソン実験と呼ばれる実験である。


15.プロジェクトマネジメントにおける品質の指針についての国際規格は@〜Dのどれか答えよ。

 @ISO9000シリーズ
 AISO10006
 BISO14000シリーズ
 COHSAS18000シリーズ
 DIEC61508

U−2.記述式

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 次の2問題について解答せよ。(2枚以内)


1.あなたが従事している又は過去に従事した業務・職務において、総合技術監理上の課題を以下の5つの分野から3つ選び、それぞれあるべき方向について述べよ。
 総合技術監理の5つの分野とは、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理及び社会環境管理である。

 


2.次の3つの設問から1つを選び、設問に対する見解を述べよ。
 なお考察に当たって、設定されている事項以外に必要な設定があれば、その事項も記載しなさい。

 

(1)住宅街に近接する大規模施設について

 施設建設を円滑に推進するために必要な配慮について、以下の項目の少なくとも3つ以上に言及しながら、総合技術監理上の見解を述べよ。
 なお解答に際しては、フィジビリティ・スタディ、詳細設計、施工の建設段階のいずれかを選び答えなさい。

@環境アセスメント
A地域社会・住民との共生
B施設の安全性
C施設のライフサイクルコスト
D省資源、省エネルギー
E工事管理(工程、品質、コスト、安全、環境)

設定:
 多数の住宅に近接する会社所有の遊休地に、大規模施設(工場、廃棄物処理場等)を新設することとなった。


(2)環境や安全に配慮した製品開発について

 製品を購入する顧客を満足させ、従業員の安全、社会環境への配慮、競争力の確保、法規遵守等を考慮し、有効で効率的なシステムを選択するのに必要な総合技術監理上の検討すべき内容について述べよ。

設定:
 事業所Xの会社基本方針は、環境と従業員安全への配慮である。顧客Yへの製品Aの試作段階において、製品Aの主原料Bに含まれる不純物の影響と工程Cでの反応により、副産物Dが発生することが判明した。副産物Dは環境と従業員の安全に対して有害である。原料Bは海外における関連会社Zの主要製品であり、不純物は規格上全く問題ではない。関連会社Zにおいて工程は確立され、製品Aとは関係ない海外市場で好調に販売されている。また工程Cは既存の工程であり、簡単には変更できない。顧客Yへの出荷納期及び規格値は厳守せねばならない。


 

(3)予想参加人数5万人規模のイベント開催について

 以下のイベントの最高責任者である実行委員長として検討すべき課題とその実施方法について述べよ。

設定:
 ある地方都市で、5万人規模の参加人数を見込むイベント(花火大会等)の開催を予定している。参加人数は、その日の天候により大きく変化することが予想される。
 このイベントの開始時刻は午後7時、終了時刻は午後9時の予定である。
 交通機関としては、JRの支線が最寄駅で、会場から500m離れている。普段は1時間に1本の割合であるが、当日は増発の予定である。会場から10kmの距離にある近郊大都市から、シャトルバスによる輸送も検討されている。
 最寄駅とイベント会場の間は、1本の道しかなく、途中には交通量の多い国道があり、歩道橋により連絡がされている。
 イベント会場は海浜に設営されており、陸上からの動線は、上記のみである。